『勝利の女神:NIKKE』のPCランチャーが改ざんされたと知って、自分のPCのログを開きました。運営が目印として挙げていた文字列を検索すると、1件ヒット。さらに、WindowsのレジストリとChromeのユーザーデータにも、公式が確認を呼びかけている項目とDLLが見つかりました。
普段どおり公式ランチャーを使っていただけだったので、自分のPCで本当に見つかったときは、さすがにゾッとしました。該当項目を削除してウイルススキャンもしましたが、それでも気になって、最終的にWindowsを入れ直しました。
9月27日15:41以降にPCランチャーを起動した人は確認を
2026年9月27日15:41(日本時間)以降に、Windows版のNIKKEランチャーを一度でも起動した人が、公式の点検対象です。 ゲーム本編を立ち上げず、ランチャーを開いただけでも対象に含まれます。モバイル版だけで遊んでいた人は、今回の件に関する追加の点検は不要と案内されています。
- 公式クライアントで確認する場合 Chromeなど、起動中のブラウザーをすべて終了してから、検査機能が追加された最新版の公式PCクライアントを起動します。今回の不正プログラムが検出されると、関連データを削除するか確認する画面が出ます。
- アンインストール済み、またはランチャーを起動せずに確認したい場合 公式の手動確認ガイドを使います。手動確認では、ネット接続を切り、NIKKE本体・ランチャー・Chromeを完全に終了します。確認が終わるまではランチャーを再起動しないよう、運営は案内しています。
ログに目印が見つからなくても、公式はリスクを完全には除外できないとしています。PCの点検に加え、影響が疑われる場合は、別の端末からそのPCで使っていたアカウントの保護も進めてください。
NIKKE公式|インシデントの経緯とPCクライアントでの確認方法 / NIKKE公式|ランチャーを起動せずに確認する手順
NIKKEのPCランチャーで何が起きたのか
運営の発表によると、PCランチャーが配信サーバーから読み込むスクリプト4件が、第三者によって改ざんされました。ランチャーを起動するだけで、PC上で不正プログラムが実行されるおそれがあったといいます。
| 日時(日本時間) | 運営が公表した経緯 |
|---|---|
| 9月27日 15:41〜15:42 | ランチャーが読み込むスクリプトが改ざんされた |
| 10月30日 03:52 | 改ざんされたスクリプトを通じて、不正プログラムの配布が始まった |
| 11月4日 | スクリプト3件を差し替え、残る1件について配信サーバーのキャッシュを更新した |
| 11月5日 08:00 | 公式PCクライアントで、今回の不正プログラムの検査・削除機能の提供が始まった |
10月30日は運営が発表した配布開始日時です。自分が点検対象か判断する際は、9月27日15:41を基準にしてください。
NIKKE公式|インシデントの経緯 / PC Watch|経緯と確認方法のまとめ
僕が怖いと思ったのは、NIKKE以外にも影響が及ぶ可能性があることです。セキュリティ研究者のMotherSphere氏が解析した不正プログラムには、ブラウザーの保存パスワードや、ログイン状態を維持するCookieを取得できる機能が報告されています。僕のPCで実際にどんな情報が持ち出されたかは、見つけた痕跡からは分かりません。
僕のPCで見つかったものと、実際にやったこと
1. ログに k2f_chan registered があった
NIKKEのインストール先にある Launcher\intl_service\debug.log を開き、k2f_chan registered を検索しました。ヒットしたのは1件。公式のお知らせに書かれていた一行が、自分のPCのログにもあったわけです。
公式によると、この文字列は不正プログラムが実行された可能性を示す目印です。僕はログの確認だけで済ませず、レジストリとファイルの確認に進みました。
2. レジストリとDLLが両方見つかり、削除した
僕のPCでは、公式ガイドに載っていたWindowsのレジストリ項目と、Chromeのユーザーデータ内の platform_experience_helper.dll が両方見つかりました。該当のレジストリ項目とDLLを削除しました。
手動で対処する場合は、公式ガイドを順番どおりに進めてください。ガイドでは、指定の場所にあるレジストリ項目を削除し、Windowsを再起動してから、条件に一致するDLL入りのサブフォルダーを削除するよう案内しています。親フォルダーにはChromeの正規ファイルも入るため、フォルダー名と場所は公式の記載で確認してください。ガイドには、該当するダウンロードファイルやランチャーのキャッシュを削除する手順もあります。
3. Googleの漏洩警告は0件。ウイルススキャンもした
Google パスワード マネージャーの「チェックアップ」を開くと、僕が見た時点では漏洩の警告が0件でした。画面を見て、少しホッとしたのを覚えています。
この機能は、保存したパスワードがGoogleの把握している漏洩データなどに見つかっているかを確認するものです。今回の件でパスワードやCookieがすでに持ち出されたかどうかは、警告が0件でも分かりません。
僕はそのあと、ウイルススキャンも実施しました。公式ガイドでは、ウイルス対策ソフトを最新の状態にしてフルスキャンを行い、Microsoft Defenderのオフラインスキャンも実施するよう案内されています。
NIKKE公式|システムのスキャン / Microsoft公式|Windows セキュリティのスキャン方法
4. それでもモヤモヤして、Cドライブを対象にWindowsを初期化した
見つけたものは消したし、スキャンもした。それでも「自分で見つけられたものは消せたけど、ほかに何か残っていたら?」と考えると、そのまま普段どおり使う気にはなれませんでした。
僕が選んだのは、Windowsの回復設定から 「このPCをリセット」→「すべて削除する」→「クラウドのダウンロード」 と進む方法です。Windowsが入っているCドライブを対象に初期化し、Windowsを入れ直しました。クラウドからWindowsを取得する間はネットにつなぐ必要があり、そこは少し不安でした。
Microsoftは、マルウェア感染が疑われる場合の回復方法として、インストールメディアを使ったWindowsの再インストールを挙げています。
感染の痕跡があり、Windowsを入れ直すところまで考えているなら、僕なら別の安全なPCでMicrosoft公式のインストールUSBを作り、対象のPCをUSBから起動するクリーンインストールを勧めます。この方法なら、元のWindowsを起動せずに作業を始められます。僕が実際にやったのは、上に書いた回復機能での初期化です。データの削除を伴うため、進める前には必要なファイルをバックアップし、消去するドライブを確認してください。
Microsoft公式|インストールメディアでWindowsを再インストールする
Windowsを入れ直したあとも、パスワードは変更中
パスワードはいくつか使い分けていましたが、このPCで使っていたものは順に変更しています。Windowsを入れ直しても、仮にすでに情報が持ち出されていた場合、その情報は相手の手元に残ります。だから、PCの対処が終わってからもアカウント側の作業を続けています。
影響を受けていないスマホや別のPCが手元にあれば、対象PCの初期化を待たずにアカウントの保護を始められます。僕なら、まずメールやGoogleなど、ほかのサービスの復旧にも使うアカウントを優先します。パスワードの変更とあわせて、各サービスのログイン履歴や端末一覧を確認し、心当たりのない端末やセッションはサインアウトさせてください。影響を受けたPCでAPIキーやアクセストークンを使用・保存していた場合、運営は失効と再発行も案内しています。アカウントの異常や金銭的な被害が疑われる場合は、NIKKEのゲーム内から公式カスタマーサポートに連絡してください。
NIKKE公式|アカウント保護と被害の問い合わせ / Google公式|不正使用されたアカウントを保護する
僕も最初は、まさか自分のPCで見つかるとは思っていませんでした。9月27日15:41以降にPCランチャーを開いた覚えがあるなら、まず自分のPCを確認してみてください。いつ開いたかはっきり覚えていない人も、一度、公式の手動確認ガイドを見ておくといいと思います。





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